藍染の発酵の条件と還元酵素による色素の変化について
高原義昌『細菌による藍の工業的還元に関する研究』という昭和30年代に発表された論文を元に、藍の染液作りを実践して14年になります。 天然染色のほとんどが草木の葉や根を煮だして染料を作る中で、藍染は発酵させて染液を作ります。 タデ科の藍草の葉の中に藍染の色素はありますが、収穫して葉が乾燥するとその色素は水に溶けない性質になってしまいます。それを染色するために、葉を一度腐葉土にします。それが藍染の原料で、「すくも」といいます。 すくもを甕の中で発酵させて染液にします。その際にPh、温度、栄養などで管理します。
風間幸造
栃木県足利市で「藍絽座(あいろざ)」という藍染工房をしています。月に2回程度、川で濯ぎをする藍染体験も行っています。 最初は藍染の抗菌作用に興味がありましたが、最近は伝統工芸の歴史が大切な要素だと思うようになりました。